はじめに
企画書や提案を作ろうとしても、「何を書けばよいかわからない」「ありきたりな案しか出てこない」と悩むことがあります。特に仕事や勉強で企画を考える時は、ただ思いつきを待っているだけでは、なかなか新しいアイデアは出てきません。
しかし、アイデアは才能だけで生まれるものではありません。考え方の順番を変えたり、視点をずらしたり、情報を組み合わせたりすることで、今までとは違う発想が出やすくなります。
この記事では、企画書や提案でアイデアが出ない時に使える工夫や手順を紹介します。
アイデアが出ない原因は「考える範囲」が狭くなっているから
アイデアが出ない時は、自分の頭の中だけで考え続けていることが多いです。
たとえば、「売上を上げる企画を考えよう」と思っても、すぐに広告、キャンペーン、値引きなど、いつもの発想に寄ってしまいます。
これは、能力がないからではなく、考える範囲がいつもの枠に固定されているからです。
新しいアイデアを出すには、まず「いつもと違う角度から見る」ことが大切です。
まずは課題を細かく分けて考える
いきなりアイデアを出そうとする前に、まずは課題を細かく分けてみましょう。
たとえば、「集客を増やす」というテーマなら、次のように分解できます。
誰に来てほしいのか
なぜ今は来ていないのか
どこで知ってもらうのか
来たくなる理由は何か
一度来た人にまた来てもらうにはどうするか
このように分けると、「集客を増やす」という大きなテーマよりも、考えやすくなります。
アイデアが出ない時は、テーマが大きすぎることがあります。大きな問題を小さく分けることで、具体的な提案が作りやすくなります。
視点を変えて考える
新しいアイデアを出すには、見る立場を変えることが効果的です。
たとえば、次のような視点で考えてみます。
お客様の立場ならどう感じるか
初心者ならどこで迷うか
高齢者なら何が不便か
忙しい人なら何を省きたいか
会社側なら何を効率化したいか
競合会社ならどんな提案をするか
同じテーマでも、見る人が変わると問題点や解決策も変わります。
企画書や提案では、「自分がやりたいこと」だけでなく、「相手が困っていること」から考えると、説得力のあるアイデアになりやすいです。
反対から考えてみる
アイデアが出ない時は、あえて反対から考える方法もあります。
たとえば、「お客様を増やすには?」ではなく、「お客様が離れる理由は何か?」と考えてみます。
また、「勉強を続ける方法」ではなく、「勉強が続かない原因は何か?」と考えることもできます。
反対から考えると、見落としていた問題点が見つかります。そして、その問題点を解決する形で企画を作ることができます。
例として、「勉強が続かない原因」を考えると、次のような提案が生まれます。
最初の目標を小さくする
学習記録をつける
勉強場所を固定する
ごほうびを用意する
仲間と進捗を共有する
このように、逆方向から考えることで、具体的なアイデアにつながります。
他の分野の成功例を借りる
まったく新しいアイデアをゼロから作るのは難しいものです。そこで役立つのが、他の分野の成功例を参考にする方法です。
たとえば、飲食店の工夫を勉強サービスに応用する、ゲームの仕組みを学習アプリに取り入れる、コンビニの便利さを社内業務に応用する、といった考え方です。
大切なのは、そのまま真似するのではなく、「なぜうまくいっているのか」を考えることです。
ポイント制が楽しいのか
手軽に始められるのか
選びやすいのか
続けたくなる仕組みがあるのか
人に話したくなる要素があるのか
成功している仕組みを分解して、自分の企画に合う形で取り入れると、今までと違う提案を作りやすくなります。
制限をつけて考える
自由に考えてよいと言われると、逆に何も思いつかないことがあります。そんな時は、あえて制限をつけるとアイデアが出やすくなります。
たとえば、次のような制限です。
予算ゼロでできる企画
1週間で始められる企画
スマホだけで完結する企画
新人でもできる企画
高齢者にもわかりやすい企画
手間を半分にする企画
制限があると、考える方向がはっきりします。
企画書では、「限られた条件の中で実現できる案」は評価されやすいこともあります。大きすぎる案よりも、小さく始められる案の方が、実行しやすいからです。
「組み合わせ」で考える
新しいアイデアは、まったく新しいものから生まれるとは限りません。すでにあるもの同士を組み合わせるだけでも、新しい提案になります。
たとえば、次のような組み合わせです。
勉強 × ゲーム
読書 × 記録アプリ
社内研修 × 動画
営業資料 × 漫画
健康管理 × ポイント制度
資格学習 × 朝活
組み合わせる時は、「別々のものを一緒にしたら便利にならないか」と考えるのがコツです。
企画で大切なのは、完全な発明ではなく、相手にとって役立つ形にすることです。
まずは質より量を出す
アイデアを考える時に、最初から良い案だけを出そうとすると、手が止まります。
最初の段階では、質より量を意識しましょう。
つまらない案でも書く
現実的でない案も一度出す
似た案でも気にせず出す
否定せずに数を増やす
たくさん出した後で、使えそうな案を選べばよいのです。
最初から完璧を目指すよりも、まずは20個、30個と出してみる方が、結果的に良いアイデアに近づきます。
アイデアを企画書にする手順
アイデアが出たら、企画書として伝わる形に整理します。
おすすめの流れは次の通りです。
テーマを決める
現状の問題を書く
問題の原因を整理する
解決策としてアイデアを書く
期待できる効果を書く
実行手順を書く
必要な費用や人員を書く
リスクや注意点を書く
この流れで整理すると、単なる思いつきではなく、実行できる提案として伝わりやすくなります。
特に大事なのは、「なぜその案が必要なのか」を書くことです。企画書では、アイデアそのものよりも、背景や理由が伝わるかどうかが重要です。
すぐ使えるアイデア出しの質問リスト
企画や提案で悩んだ時は、次の質問を使うと考えやすくなります。
今、誰が困っているのか
何が面倒なのか
何に時間がかかっているのか
お金をかけずに改善できることは何か
他社や他分野ではどうしているのか
逆にやめた方がよいことは何か
もっと簡単にできないか
もっと楽しくできないか
もっと続けやすくできないか
小さく試すなら何から始めるか
この質問に答えていくだけでも、企画の材料が集まります。
まとめ
企画書や提案でアイデアが出ない時は、無理にひらめきを待つ必要はありません。
課題を細かく分ける
視点を変える
反対から考える
他の分野を参考にする
制限をつける
組み合わせる
まずは数を出す
このような工夫を使えば、今までとは違うアイデアが出やすくなります。
アイデアは、突然降ってくるものではなく、考え方の手順によって生み出すことができます。企画書や提案で悩んだ時は、まず小さな問いを立てるところから始めてみましょう。